『富豪刑事』(ふごうけいじ)は、筒井康隆の連作推理小説。1975年から1977年にかけて『小説新潮』に発表された。4篇から構成される連作短編小説。新潮社より1978年に単行本が刊行され、1984年に新潮文庫版が刊行された。挿絵は、イラストレーターの真鍋博が描いている。
主人公は神戸大助(かんべ だいすけ)。現役時代は強欲で鳴らした実業家で大富豪の父を持つ刑事・神戸大助が、引退して悔い改めた父から提供された巨万の資産を、難事件の解決に惜しみなく消費することで、事件解決へと導く刑事小説。
1979年、エフエム東京『音の本棚』でラジオドラマ化され、1985年には関口シュン作画により漫画化もされた[2]。1995年には筒井康隆の小説を漫画化する企画『筒井漫画涜本』で、いしいひさいちが「大富豪刑事」のタイトルにより「鉄壁のアリバイ」「バラバラ殺人事件」の2編の4コマ漫画を発表した。
『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』(ふごうけいじ バランス・アンリミテッド)のタイトルで2020年4月に第2話までフジテレビ『ノイタミナ』枠にて放送された[10]。
第3話以降は新型コロナウイルスの感染拡大に最大限の配慮をするべく延期することが通知されていたが[11]、2020年7月16日より同枠にて改めて第1話より放送開始し[11]9月まで放送された。
原作者の筒井康隆の了承を得て、舞台を現代に変更し、バディ役の加藤春、AI執事のヒュスクなど原作にない設定を盛り込んでいる。「大富豪が資金力を生かして最新鋭のガジェットをつくり活躍する」という設定づくりのため、ガジェットニュースサイトのギズモード・ジャパンがガジェットコーディネートとして協力している[12]。
あらすじ[編集]
警視庁の「現代犯罪対策本部準備室」(通称:現対本部)に大富豪の神戸大助が赴任してくる。警部補の加藤春は教育係として大助とバディを組まされることに。正義感の強い加藤と富をふんだんに使い破天荒に行動する大助はことあるごとにぶつかりながらも、様々な事件に挑んでいく。
神戸 大助(かんべ だいすけ)
声 – 大貫勇輔[10]、大地葉(幼少期)主人公。
大富豪である神戸家の御曹司であり刑事。階級は原作と異なり警部。警視庁入庁後、海外での研修を経て、窓際部署である「現代犯罪対策本部準備室」(通称:現対本部)に自ら希望して配属される。冷徹かつ合理主義な性格で、事件解決のためならば大金を惜しげもなく投じ、途中で生じた違法行為すらも金で解決する。葉巻を好み高級車を乗り回すなどプライベートも金持ち然としているが、カップラーメンやグミなど庶民の食べ物に理解を示すなど寛容な面がある。加藤警部補が教育係だが、彼の言うことに聞く耳は持たない様子。母親の小百合(声 – 能登麻美子)が殺害され、車で焼身自殺した父親の茂丸(声 – 宮本充)が犯人とされた19年前の事件の真相を探るため刑事になった。年齢は27歳。誕生日は2月2日。星座は水瓶座。血液型はB型。身長は173cm。但し、4話で鈴江が5cmプラスシューズを履いている事を明かしている為、実際は168cm(公式LINEアカウントで”大助+身長”と入力すると173cm(168cm)と表記されている)。趣味・特技は葉巻・ボクシング[13][14]。
加藤春(かとう はる)
声 – 宮野真守[10]大助の教育係兼バディ。
階級は警部補。かつては警視庁捜査一課のエースだったが、銀行立てこもり事件で拳銃を誤射し怪我人[15]を出してしまったトラウマで銃を撃てなくなり、「現代犯罪対策本部準備室」に左遷された。犯罪に対して真正面から向き合う強い正義感の持ち主であり、それゆえに大助の金に物を言わせたやり方には反発している。年齢は29歳。誕生日は5月2日。星座は牡牛座。血液型はA型。身長は178cm。趣味・特技は柔道・自炊(節約のため)[16]。
清水幸宏(きよみず ゆきひろ)声 – 塩屋浩三「現代犯罪対策本部準備室」室長。眼鏡をかけた小太りの中年男性。のんびりした性格で、勤務時間でも趣味のプラモデル製作に勤しんでいる。元捜査一課で仲本の巻き添えで現対本部に左遷されている。
仲本長介(なかもと ちょうすけ)
声 – 神谷明「現代犯罪対策本部準備室」所属。
眼鏡をかけた痩せ型の壮年男性。人情派で、取り調べでは犯人に再起や反省を促して自白に持ち込んでいる。あだ名は「長さん」。小百合の殺人事件を捜査していたが、上層部の思惑で捜査を中止され、現対本部に左遷された。いつも小さなサイコロを2個手の中で転がしているが、これはのちに盗聴器の発信機と受信機であることが判明する。
